ついに床に尿が

薬を管理し始め2日目。

多少は奇行が収まるかと期待したけど、午前中もTV前の椅子に座る父。

注意する気もなく放置してたら、椅子の下に寝てた。

もちろん椅子のクッションに貼ったシートは黄色いしみ。

「なにしてんの」→「いや大丈夫」

大丈夫じゃねーんだよ!おまえのリハパン、飽和状態!床に寝るな!汚い!

滾々と説教。

蠢いた父「引っ張って」。腕を伸ばす。「誰が?」「○○(わたしの名)が」。

 

  • てめぇの始末をつけられるならどこに座ろうが自由。だがいちいち娘の手を借りるなら少し考えろ。ってかベッドにいろ。
  • そしてトイレも行けてない現状を理解しろ。濡れたリハパンで座り続けるから赤くなって被れてる。またオムツに戻すなら構わない。
  • もしくは救急車呼ぶか?また入院するか?もう面倒見切れない。

「いやだ」

「いやだじゃねーんだよ!!!!」叫びつつ椅子に戻す。

 

午後から仕事のため、昼食と夕食を作る。

朝食後に自室で寝てる母を起こしに行くと、ゴミ箱のリハパンが増えてる。

「ねぇパンツ履いてる?」

母「おはよう~履いてるわよぉ」

寝起きもあるし、昨日あたりからパーキンソン的症状(時々ある)が出てる母、

母「起き上がれない~」

「わたしは今、お父さんを床から起こしてきたの。両親自分で起きられないとかシャレにならんから自分で起きろ」

起きるのを待ち、パンツを確認。やはり履いてない。

 

昼食時、午後はわたしは仕事で不在。夕食は準備できてる(米を研いでセット済。おかずも出来てる)から仕事場のドアは絶対開けるなと伝達。

さすがに父はベッドに行くかと思えば、やはり椅子に座りやがった。

 

「今ならベッド行くの手伝うけど?」「いや、いい」「じゃ、何があろうとドアはあけるなよ」

言いおいて18時過ぎまで仕事。終わってドアを開けると…

 

TV前に父が横になってる。母はその横でTVを見てる。バカか??

母がきゃんきゃん騒いでくるが、

「いいんじゃね?自業自得。この因果関係がわからないならてめぇでなんとかしろ」

炊飯器のスイッチを入れるため、父を跨ぎキッチンへ。

米が炊けてる。しかも冷えてる。そして減ってる。

 

「え?これ誰が食べたの…?」

母「あ、それね、朝炊いたご飯なのよぉ~」

「あほか。朝はトースト出してるわ。この米はわたしが昼に研いだの。説明したでしょ」

母「あら…そうかしら?」

多分母がスイッチ入れて。独りで食ったな。まぁいいや。けどぐちゃぐちゃだな。

会話しながら食卓の準備をしてると父が蠢いてる。

その尻の下に、シミ!!!!

 

「ちょ!おしっこが床に!!汚い!!!」

母「わぁホントだ!シミが出来てる~」

 

これを避けるために日々努力してきたというのに…!

放置するにも被害が多すぎる。危険物をまとった父を抱えてベッドまで引きずることは出来ない。

とりあえず座位にするため脇を抱えると、

「痛い!」

…また腰を痛めたらしい。まぁ連日転倒し続けてるからな。でもこれ2月に救急搬送された時と同じだ。

「痛いの?じゃあ救急車呼ぶわ。当分入院してこい。面倒見れん」

わたしの膝枕で、必死で足をうごめかす父。

「なんなの?あんたどうしたいの?おしっこ駄々洩れで1日何度も娘に抱えられて、そんなん付き合えると思う?無理だわ」

「・・・」

「とりあえず、自分で這ってベッドまで行け。ベッドに引き上げるのはなんとかやってみる」

父を傷つけたいわけじゃないが、今なら言葉で致命傷を与えられそう。

 

そんなわたしと父を見た母「そんなのお父さん自分で歩かせればいいじゃないの」。

「それが出来ないの」

母「そんなのオカシイ~だってわたしはどこまででも歩けるわよ」

(おまえは赤信号に突っ込むおんなだからな)

父「ママは黙って!充分みっともない姿をさらしてるのは分かってるんだから」

(みっともない姿をさらさないために、まずはベッドにいろと100回くらい言ってるんですが)

 

這ってベッドに行く父をサポートしつつ、汗だくでベッドに引き上げる。

すかさずリハパンを脱がし、パッドつきリハパンを装着。

「腰が痛いならなおさら、今夜一晩ベッドから降りるな!」

 

何時間床にいたのかわからないけど、熱中症や脱水症状もあるかも。

ソルティライチを飲ませ、桃を切り(貪ってた)、食事にラップをしてベッドわきに置く。

母と夕食を食べてると、

父「○○(わたしの名前)!」

「なに」

父「大変なことに気づいた!入れ歯が片方ない」

「し・ら・ん・わ」

 

下手したら捨てたんじゃないの?本人を安心させるために一通り探すふりをするが、入れ歯なんざ見つけてたらわたしが大騒ぎしてる。

探す姿を見た父は安心したのか、

父「いいよ○○の○○○○歯科(コロナ前まで父が足しげく通ってた歯科)に行って作ってくる」

歯科の名前を憶えてるなら「TV前の椅子に座るな」。

 

しかし腰の痛み…

いやあの回数の転倒や、日々の椅子でのだらしない姿勢。腰に来るのもわかる。

が、明日のディサービスはさておき、明後日のガンの診察(長時間)はどうなるんだろうなぁ。

もう抗がん剤やめちまえばいいのに。