叔父に介助をさせてしまった

今日も床にいた父。

想定外だったけど叔父たち(母の弟たち、後期高齢者)に床からの介助を手伝わせてしまった‥。

 

朝、

  • 今日は叔父たちが来る。
  • ディもヘルパーもない。
  • よって絶対床に寝るな。

と強調したのに、目を離したらベッドからずり落ち、床に仰臥してる父がいた。

父がベッドから床に移動し、ベッドの大きなシミに気づいた。本日もベッドに放尿してる。

 

「あんたその床につけた背中、尿まみれじゃん!介助もしたくないわ!てめぇの力で這い上がれ!」

「お母さんは昨日、お父さんが歩けない立てないなんて知らない〜聞いてない~とか抜かしてたけど、今日じっくり見てろ!」

とりあえず放置。

昨日の今日でまたベッドに放尿。昨日の今日でまた床に仰臥。くらくらする。

 

父母タッグ、昼過ぎても床から微動だにしない上に、床でリハビリパンツ脱ごうとしてる父を発見した。

「床はトイレじゃないよ!脱ぐな!」

「来客がある」と言ってるのに、床に放尿しようとするのは、マジキチですわ。

そのくせ叔父達が到着する前に母に「ズボン履かせろ」と指示してた。

実にレビー小体型認知症的なマダラ認知。

短時間、父と接してるだけなら「認知症」だと気づかれないはず。マジ、許すまじ。

 

そんなわたしも麻痺してるのか、

(叔父たち来た時、床に仰臥しててもよくね?全裸じゃないしアリじゃん?)

と叔父たちの導線だけ確保して、叔父2人、叔母2人、従姉妹の総勢5名を迎えた。

 

叔父たちは3月の父の退院後も来ており、父の妄想垂れ流しを聴いてる。母の認知が重度であることも理解してる。

だけど、床の仰臥は驚いたらしいw

 

「え、気にしないでくださいよー我が家の日常ですよ!ケアマネですら頭と足持って2人がかりでベッドへ上げるんですよ。いいですよ、無理ですよ!」

必死で止めるのに、介助すると屈む叔父たち。

叔父1「じゃあボクがベッドの上に上がるよ」

母「やってちょうだい(長女)」

きゃああああああああ後期高齢者ぁぁー!

結局、叔父たちには父を床で座位にしてもらい、わたしがベッドに押し上げた。

 

叔父2「位置がアレだね?」

ベッドの下半分に丸まる父。

「わたしがベッドに上げるとコレが限界なんで☆」

と言っても、また叔父たちが動きそうで、わたしが父を引きずりあげベッド上の位置を正した。腰と背中が…腕が…死ぬ。

 

息がゼーゼー上がるわたしを見て、

叔父1.2「これ、○○ちゃん1人でいつも‥?(ドン引いてる)」

「ええ。だから2時間に1回はブチギレて罵声飛ばしてます」

叔母1「(父に)○○ちゃん、怖い?」

父「怖いねぇ」

 

ダイニングテーブルは6人がけ。親戚と母で席が埋まる。しかしケーキのお土産を聞きつけた父はベッドから、

「ケーキがあるんじゃないのか!」 

もちろん、わたしも席はないしケーキも食ってない。父だけ除け者にしてるわけじゃない。

あーん、すればベッドでも食えるかもしれないが。わたしにそんな気力体力は残ってない。

それでも、可哀想なので父にケーキより食べやすい大福をくれてやった。のに。

父「おい、タバコ!」

構って欲しいんだろうなぁ~。甘いんだよ。

「ざぁけんな!ベッドでタバコ吸うなって言ってんだろうが!」

秒で飛ぶ罵声。

 

叔父叔母はもう諸々察した‥て感じで、

「ベッドでタバコはダメだよね…」「○○ちゃん大丈夫?」「これは○○ちゃん、大変すぎる‥」「兄弟は?週1日でも手伝わせないと」「ホントに体は大丈夫?」

と案じてくれた。

実は前回叔父たちが来た時、

 

最後、帰り際に叔父から、

「(母の弟ゆえ母を)よろしくお願いね」

と言われた。

chika05.hatenablog.com

 

この時、何とも言えない気持ちになった。

母の兄弟だから母を頼む。父の兄弟なら「(お父さんを)頼むね」になるだろう。わかる。

でも、頼まれるわたしは「独り」なんですよ~。限界ってものがありますわ。

とモヤったから、図らずも状況を理解していただけてよかった。

 

 

が、母の弟たちだって後期高齢者。他人事ではないらしく話はそちらに流れる。

叔母1「わたしたちもこんな(母が妄想作話披露後)なっちゃうのかな」

叔母2「早めに施設入らないと‥子供に迷惑かけられないね‥」

叔母1「ウチは娘が遠方だから、お父さんと早めに施設入るわ」

女性の方がリアリスト。

リビングに各種積まれた父母のオムツ見るだけでも、親として感じることは多くてあっただろう。

 

うちも母は元々「お父さんの面倒はわたしが見る!わたしの介護は施設入るからしなくていいよ!」てタイプだったんだよね。

さっさとアルツハイマーになったけど。

 

父は死や老いの話が大嫌いで「大丈夫大丈夫」と逃げ続けレビー小体型認知症だし。

父は入院も多かったから、わたし定期的に保険や暗証番号を詰めてたのに、この顛末。

 

そう。父の暗証番号も銀行印も保険各種も誰にもわからないなう。

 

叔父の1人は元検事で公正役場。

準備しつつある法定後見人の書類の書き方を訊いてみた。

 

叔父1「うーん。いま仕事・家事、この2人の介護を○○ちゃん1人でやってて…法定後見人は、なってから大変だよ。○○ちゃんが収支を全部報告しなきゃならないから、月々お金払ってでもプロに頼んだ方が絶対いいよ」

「後見人は大変だから、カードさえあれば預金は引き出せるし‥(普通はわざわざ後見人にならない的なニュアンス)」

 

確かに「法定後見人」は「裁判所が選んだ人がなり、月々費用が掛かる」ことは知ってたけど、ウチはわたしがやる予定だった。

そんなに大変なのか。そこまで考える余裕がなかった。

 

「叔父さん。でも父の暗証番号も銀行印もわからず、銀行行ったら"本人連れてくるか後見人になれ"と言われたんですよ〜」

叔父1.2「え!暗証番号わからないんだ!」

 

父から聞き出したことはあるんですが間違ってまして。ええ2回ほど!ついでに銀行印に至っては全くわかりません。

 

遠い目になる叔父たち。そらそうだ。詰んでるもんね。

 

でもなるほどねー。

法定後見人になるより、暗証番号や銀行印で動かしてしまったほうがいいのね。(もちろん悪用ではなく、家族が家族の医療介護に使う前提で

 

父の認知が小康を取り戻すなら、一緒に銀行行って暗証番号と印鑑確認するに越したことないとは思うんだけど…

今、頭の調子良さそうな時に暗証番号の話をしても、とんでもない妄想で返ってくる。

そして1回訊いただけなのに、「お金の不安」が生み出したであろう妄想が次々に展開して来る。

お金がない話じゃなく、「暗証番号と銀行印」を思い出してほしいだけなんだけど…父はいつも着地点を「不安」に持って行ってしまう。性格かな。

 

 

そんな今、某ホテルから電話があった。

どうやら1か月半後に、父が30名で予約してるらしい。幹事としての連絡先は父のみ。

多分、同窓会。会合の名前は聞いたことある。

父の認知が本格的にイカレ出した春かな?電話を受けた父が、

父「ええ、予約は生きてます!」

と切っていたことがあった。

(まさかおまえ、その頭心身で何かの幹事でも…?)

と思った記憶があるけど、それか?

 

大口開いて寝る父の横で電話を受けつつ、

「何度もお電話いただいた?すみません~わたしは娘です。父は今、寝たきり認知症でして…。ええ。キャンセル料は?あ、事情を踏まえて無料?ありがとうございます!可能ならキャンセルは2,3日待ってもらえますか?出来る範囲で調べて、幹事さんを移動できればしてほしいので…」

父のPCはほぼ起動しない状態で(古い)、メール確認できるかどうか…

しかも同年代なら似たり寄ったりだろうし、率先して幹事やりたがる人がいるとは思えない。

でもまぁ、わたしが独断でキャンセルするのもアレなので、明日明後日で父の頭の具合が良さそうな時に確認してみよう。

 

父を見てると、

「出来ないだろうから、手放す」

ことが出来ない人だなぁと痛感する。

立つ・歩く・トイレに行く…が諦められないのは分かるし、父は最悪な形で出てるけど、認知症じゃない人ならリハビリ頑張って回復するタイプかも。

でも「高齢者の同窓会の幹事」なんてねぇ…。

「手放して身軽になる」ではなく、「失う=怖いこと」なんだろう。

 

その点母は、あらゆる活動を早めに終了させてた。

脳卒中で高次機能障害になった(急にできないことが増えた)のも大きいだろうけど、

「出来なくなった自分として存在するより、いなくなる」

方を選んでた。

 

人それぞれだなぁ。