俺はゴルフの予定があるんだよ!

父の検査通院1日目「脳シンチ(ダットスキャン)」。

 

昨夜、腰を痛がる父にロキソニンを与えた。

今朝、なぜか廊下の車椅子がリビングに移動してる。

 

一時的に痛みがなくなり、夜中に廊下に出たのか。

ベッドの座位から車椅子移乗まで、わたしに全力で被さって来てわたしの肩~腰はまた悲鳴を上げてるのに、父は夜中にベッドから降りて歩いて廊下に行ったのか。イライライライラ

 

今日、わたしの仕事はお客さんのニーズで9時スタートだった。(普段は10時から)

キレてる暇はない。

深夜にいらん徘徊したくせに、「痛い痛い」と騒ぐ父を車椅子に移乗。

父母に朝飯を食わせ、母のディの準備、父にヘルパーさんが10時半に来ることを言い含め、ヘルパーさんに腰痛の件含めた手紙をプリントアウトしドアに貼り…

クッソ忙しい。

 

そんな中、ドネペジルを3ミリに減少したら「TVへの執着」が復活気味の父が、TV前からわたしを呼び止めた。

父「俺は今日、ゴルフの約束してるんだよ」

はぁぁぁぁぁ???

父「だから、電話しなきゃいけない」

「誰に!?電話する相手の名前は?電話番号は?ってか約束してねーよ!」

父「いや、約束してるんだよ。名前は…わからない。電話番号もわからない」

出たよ!毎回お馴染み、病院嫌々の作話・妄想!

「名前がわからないなら電話出来ないね。つか、約束してるのに今日のゴルフにあなたが参加してなかったら、先方からとっくに電話来とるわ」

相手にせず、母の準備を進める。

 

もう9時になる。ディの送迎電話まだかな…。仕事前に見送らないと、母はわずかな時間で徘徊出るからな…

「お父さんもベッド戻るよ!ヘルパーさん来るまで1時間半、無人になるんだから」

父「俺は電話しなきゃいけないんだ!!!」

TVを弄り続ける父。

「これはテレビ!!!テレビで電話は出来ません!!!!!」

父をベッドに連れ戻し、母は見送らずにわたしは仕事へ。あとは野となれ山となれ。

 

 

仕事の昼休憩、12時半過ぎに帰宅したヘルパーさんとちょうど逢う。

次は13時45分に介護タクシーがまた来る。

ヘルパーさん「病院でも痛い痛いって騒いでましたよー」

手回しがよいわたしは、ヘルパーさんに手紙で、

「父の「腰が痛い」とか、妄想作話は無視して通院してください」

と申し送ってる。

 

痛いなら仕方ない。父にロキソニンを飲ませるために、大福を食わせようとすると…

父「俺はゴルフ場に電話しなきゃいけない」

ヘルパーさん「ああ、病院でも言ってましたね」

往生際が悪い。悪すぎる!!!

 

「どこのゴルフ場?」父「○○カントリークラブ」(流暢に言いやがった)

速攻スマホで検索。電話できる状態にして突きつける。

「じゃあ電話するわ。予約名は?あなた方の予約名を言え。でなきゃ電話してもゴルフ場が困るんだけど」

父「・・・」

 

毎回毎回通院のたびに得体のしれない妄想・作話に付き合わされる身にもなれ。

わたしだって仕事減らしてまでの通院付き添いや手配、父のやらかしの手回しまで、フル回転でやりたくねーことやってんだよ。

 

父「俺、明日は循環器内科の診察がある」

予約一覧に印字された循環器受診日は7月。明日の骨シンチ予約の印字を無視して7月の予定ぶち込んできた。

わたし「何言ってんの?明日は骨シンチだっつの。その予約日見てみ」

父「いや、俺は循環器内科の予約が入ってるんだよ」

切れますよね。

わたし「その紙の、その日付をよく見ろ!それでも明日が循環器内科の予約日だと思うならもうそれいいよ。明日、認知症検査行くから!」

父「……」 「骨シンチグラフィー」

 

 

 

聴く耳持たずに、わたしは仕事へ戻る。

 

途中、ディから帰宅した母に乱入されたりして、なんとか16時過ぎに仕事を終えた。

2回目の通院から帰宅してた父は、ベッドで死んだように寝ている。

レビー小体型認知症認知症薬に限らず、薬全般への過敏症があるらしい。

今日はロキソニン2回飲ませたからな…

明日はディ帰宅後、仕事後のわたしが車椅子を回収して介護タクシーに乗り換え病院。MRI予定。

明朝はロキソニン飲ませず、ディの昼食後に飲ませてもらうか。

ディに指示の手紙と薬を…こんなことばかりやってて嫌になる。その上、当人の作話・妄想にまで付き合えない。

 

そういえば、介護タクシー2往復いくらだろう?

8月以来、はじめて父に財布を持たせ自分で払わせた。わたしが準備して持たせた父のカバンを探し、タクシーの領収書を探したら、脳シンチの領収書が出てきた。

9,458円

脳シンチ、高っ!

骨シンチより高いけど、保険が2割になったからかなぁ…。

あと3日間ある検査も全部こんな診療費????

医師は「あれもこれも検査しておきましょう」と地獄のスケジュール入れてくれたけど、医療費と介護タクシー代だけで結構な金額では…

(検査内容はレビー小体型認知症でよく見る検査なので、悪徳ではない)

 

急な医療費が準備できないレビー小体型認知症患者は、正確な診断が受けられない感じだなぁ。あ、車椅子まで進行してなければタクシー代は抑えられるか…

 

こんなに労力とお金をかけて、認知症なんて治らないんだし、医療の進歩とかいらなくね?高齢化止めるかじ取りしろよ日本。

 

 

まぁそれはそれとして。

ロキソニン朝昼飲んでるほど腰が痛いらしいのに、夕食はテーブルに行くと騒ぐ父。デジャビュ

またわたしが渾身の力で移乗させ、テーブルへ。

食後移動そはヘルパーさんに頼もうと放置してた。

 

仕事場に聴こえる母の声。

母「ねぇ、早く2階に行って寝なさいよ」

母「え?そのベッドで寝るの?ずいぶん大勢の人があのベッドを使うのねぇ」

母「じゃあそのベッドに行けばいいじゃない」

やばい、また母に変なスイッチはいるか?

「お母さん、もう眠いなら2階に行っていいよ」

母「あの人、やっと少しベッドに寄ったんだけど、ダメなのよ~。あそこにいたら気になるわ」

…やはり、父に「なにか世話を焼かねばならない」とプレッシャーでおかしくなるのか?

 

「んじゃヘルパーさん来ないけど、お父さんベッド行くよ!」

うつろな目をする父をまた全力でベッドに投げ込む。母「随分丸まってるわ」

ベッド上の体制を整えるため、わたしがどんだけ身体をすり減らすと思ってんの!

「いいよこの体制で。そのうちヘルパーさんが来るから」

母「そう?よかった~!やっと2階に行けるわ!」

 

微妙な気持ちの反映か、最近父のヘルパーが来るとそそくさに逃げ出す母。

最初は、人が来るだけで喜んでたんだけど‥

多分「本当は自分がやるはずの父の介護」とどこかで思ってるのかも。

わたしが父の介護やってるのを見るのも微妙な気持ちになるんだろうな。でも自分はやりたくない。

外部の人に父の面倒を見させるのは尚更「母のプライド」が傷つくのか。

 

こんな人、いなくなればいい。

こんな人、わたしの(面倒見なきゃならない)旦那じゃない。

でも実は「わたしが面倒見る」と常々言ってた旦那である。

 

色々な葛藤があるのかもね。