Yahooニュースに便まみれ

さきほど、仕事後にYahoo開けたらトップにこんなニュースがあった。

 

news.yahoo.co.jp

 

今朝、わたしが起きたら、母が下半身むき出しで自室横の和室で立ちションしてた。

すかさず使い捨てシーツを足元に投げる。

 

新しいリハビリパンツを履かせようにも、立位が不安定な母。

立ってる状態から片足を上げさせ、リハビリパンツを履くことが出来ない。

使い捨てシーツの上にだらだら垂れる尿を見るに、座らせるためにベッドがある自室へ移動させるまでに畳もカーペットも尿まみれになる。

 

もう尿を出し切るしかないな‥。

 

先に畳の尿を掃除しながら、和室を見回す。

「お母さん、パンツとズボンどこやったの?」

母「ううん、最初から履いてないの」

「んなわけあるか。わたしが履かせて寝かせてんだよ」

ボリボリと股間を掻き出す母。

その手で家中の壁や手すりを触り移動する。歩行困難だから手すりや壁を触るのはいいけど、問題はその手が汚物まみれってこと。

 

実は昨夜も、大量な下痢便を撒き散らしてる。

昨夜はズボンを脱ぎオムツだけになってた。

ベッドを掃除し、母の尻を拭き、オムツを替えてる間にカーペットにだらだら垂れる尿。

脳か、神経か、筋肉か‥。昨年と比べ、完全に排尿コントロールが出来なくなってる。

そんな昨夜も、ズボンがなくなってた。

家探しし続け、母の部屋のバッグの中から、便まみれのズボンを発見したのは22時過ぎだったなぁ…。

 

昨夜は、洗面所で手を洗わすため、蛇口でハンドソープをプッシュした手を自分の服になすりつけてた。

「違うよ。今は手を洗うの。服は洗濯機が洗うから、手を洗って」

母「これはこれでいいのよ!」

濡らす端から服をぺたぺた触る母。水とソープで濡れまくる服。

 

 

友人知人親戚には、

「オムツ!うわぁ…大変じゃん」

と言われる。

認知症介護の経験がない人には具体的な想像が出来ないから「オムツ」に反応するけど、オムツなんて認知症介護の入り口だよね。大した問題じゃない。

 

仕事の前だろうが、合間だろうが、こちらが心身疲弊してようがお構いなしに、床にまき散らす排泄物(リピート)にはダメージ受ける。

1回のまき散らしに伴うアレコレ…身体を拭く(拭いてる間に、また排泄を垂れ流す)、手を洗わせる(洗い方が分からない。爪の間まで便)、汚れた服(隠すから探し回る)、着替えさせる服(着衣出来ない・拒否する)、もちろん汚染された壁や床を掃除する…やることが多すぎるのも問題だがしかし。

1番、問題なのは、

  • 経験値から先手を打って、段取り組んで、それらの処理をしてる端から、全く想定外の方向から「自分の親」が妨害してくること。
  • 先日まで出来ていたことが出来ないだけじゃなく、人としての衛生観念や倫理観すら失われていく「自分の親」と対峙し続けること。
  • それら全部ひっくるめ呑み込んで淡々と汚物を処理し続ける介護者を、介護されてる「自分の親」本人が知らない(目の前にクソが転がってても秒で忘れる。なんなら自分じゃなく娘がまき散らしたと作話する)こと。

親が人間じゃなくなる衰退過程を、排泄物を通し測定・受容し続ける罰ゲーム感がある。

理性がある(認知症じゃない)高齢親の介護は話が別だけど…

だから、認知症介護がYahooトップニュースに「家の中が便まみれ」とタイトル出る程度に認知されてきて嬉しい。

「便の始末」じゃなく、便「まみれ」なのが問題なんだよ。

 

 

 

で、今日の母は一体どこにズボンを‥?

なんとか母にオムツを履かせ、2階から階段を見た。

点々と漏らした痕跡がある階段の途中に、オムツが脱ぎ捨てられてた。

昨日吹き上げた階段と玄関、リビングのカーペットが尿染みだらけ。

ズボンはリビングに脱ぎ捨ててあった。

 

 

上の記事、X(旧ツイッター)やコメントもかなり盛況で、認知症介護者や、介護に怯える人たちの関心の高さが良く分かる。

そこで、

「脱衣させないために、ベルトして、ベルトを身体の横に回しカラビナで固定」

というコメントがあった。

ベルトにカラビナ…!カラビナ…!?

施設では虐待扱いになるので無理だろうけど、脱衣・まき散らしに悩む在宅介護者は一定数いるんだなぁ。